水槽の水面に【油膜】が発生する原因とは!?対策・除去方法を解説!

水槽の水面に発生し、水面を覆ってしまう白くゆらゆらした油膜。見栄えも悪く、魚にも害がありそう…見た目では同じような油膜でもさまざまなタイプがあり、水面を薄く覆うタイプ、厚く水槽表面を覆ってしまい泡がなかかな消えないタイプなどの油膜があります。

この油膜はなぜ発生するのでしょうか。そして取り除く方法や今後発生させないための対策は何が有効なのでしょうか。この記事では油膜の発生する原因と対策・除去方法を解説していきます。

目次

油膜とは?

水面を白く覆って膜がはったように漂う汚れのことです。油膜は水槽内の余分なタンパク質で、糞や残餌、バクテリアの死骸などが原因でタンパク質が多すぎることなどの原因により発生します。

油膜が水槽面を覆ってしまうことで、水槽内の酸素が足りなくなり魚が酸欠になってしまうことや油膜に邪魔をされ水槽内に熱がこもりやすく水温があがってしまうなど、水槽内に悪影響を及ぼします。

水面に油膜が発生する原因

油膜がは次のようなタイミングや原因で発生しやすくなります。

  • 水槽を立ち上げたばかり
  • 魚など生体の死骸が水槽内にある
  • 水草をトリミングしたばかり
  • 水草の肥料が過剰すぎる
  • 魚へ餌を多くあげすぎている
  • 水槽の水温が高い
  • 水質調整剤を入れすぎた

いま油膜が水面に出来ている場合は、こちらの内容に当てはまることがないかを確認してみて下さい。

ここからは原因とその解決方法について詳しくご説明していきます。

水槽を立ち上げたばかり

原因

バクテリアの死骸が多く発生している

解決方法
  • エアレーションをして水槽内の酸素量を増やし、バクテリアの繁殖を促す
  • 水質が安定するまで待つ。(フィルターの清掃や大量の水換えを控える)

油膜は水槽を立ち上げたばかりのときに発生しやすいです。立ち上げのタイミングでは水質が安定していないので、バクテリアが死んでしまうことが多く、この死んでしまったバクテリアの死骸が油膜になってしまっているのです。

対策方法としては、水槽内のバクテリアが死んでしまう大きな原因であるろ過フィルターの清掃や大量な水換えを控え、水質が安定するのを待ちましょう。またエアレーションなどで水槽内の酸素量を増やし、ろ過バクテリアの繁殖を促すようにするのが有効な対策です。

おすすめのエアーポンプ

エアレーションをするために必要なエアーポンプですが、商品がたくさんあります。その中でもAquasおすすめのエアーポンプをいくつかご紹介します。

Bisoffのエアーポンプは、シンプルなデザインとエアーポンプの中でも比較的静かなので使いやすい商品です。吐出口もふたつあるので、他の水槽などとも併用できたり、二箇所同時に排出したりという使い方ができて便利です。

エアーポンプ、エアーパイプ、エアーストーン、逆流防止バルブなどエアレーションに必要なものがすべてセットになっていてこの価格なので、非常にリーズナブルなところもおすすめのポイントです。

30cm以下の小型水槽に使うのであればこちらのエアーポンプは静かで小さく付属の吸盤で水槽上部固定して使えるので使いやすい商品です。エアレーションはたくさんでないタイプですが、エアーポンプの音や水音が気になる方はこちらで対応するのはいかがでしょうか。

魚など生体が水槽内で死んでいる

原因

熱帯魚や貝、エビなどの生体の死骸から油やタンパク質が漏れ出している

解決方法
  • すぐに死骸を取り除く
  • 大量に死んでしまった場合には水換えをする

水槽内で熱帯魚や貝、エビなどの生体が多く死んでしまい、その死骸をそのまま放置している場合に、油膜が発生することがあります。熱帯魚などの生体にも多くタンパク質が含まれているので、それが油膜を発生させる原因になっている場合があります。

この場合の対策方法は、すぐに水槽から死んでいる熱帯魚や貝などを取り出しましょう。生体の腐敗が進むと水槽内のバランスが崩れ、油膜が発生するだけでなく、水質汚染や病気の感染が拡大するなど被害が大きくなってしまう場合があります。

多くの生体が死んでしまった場合は、取り除くのと同時に水換えもしてあげましょう。

また、貝等を水槽内のコケ取り目的で入れている場合にも注意が必要です。貝類が死んだ時は腐敗が早いので、すぐに水槽から取り出しましょう。

水草のトリミングや肥料が過剰すぎるのが原因

原因
  • 切った水草の茎などから油膜を発生させる成分が出ている
  • 二酸化炭素や肥料が過剰
解決方法
  • トリミングしてからしばらくはCO2の添加や肥料を与えることを控える
  • 1〜2週間安定するまで待つ

伸びてきた水草を大量にトリミングした後に、油膜が発生しやすくなります。これは水草のトリミングで切られた水草の茎などから出てくる成分が油膜を作っているのが原因です。

またCO2(二酸化炭素)を添加しながら液肥などの肥料をトリミング前と同じように与えていると、油膜が発生する事が多くなります。

この原因の場合はトリミングしてからしばらくはCO2の添加と肥料を与えることをやめましょう。水草を活発に活動させないようにすると環境も安定し、1~2週間もすると油膜は自然と収まっていきます。

魚に餌を与えすぎている

原因
  • 餌をあげすぎて餌の成分が水面に残っていまっている
解決方法
  • 餌の量を減らし、水槽内に餌が残らないようにする
  • ろ過能力が低い場合はろ過装置を買い換える

魚の餌にはたんぱく質などの油膜を作る原因が多く含まれている場合があります。この餌の成分が水面に残ってしまうことで油膜が発生してしまいます。

この場合は、餌の与えすぎが原因なので餌の量を減らし、水槽内になるべく餌が残らないよう量を減らして調整しましょう。また餌の成分に注目して使用する餌を変えてみるというのも効果的です。

餌を多く与えていない場合は、ろ過能力が低く水槽内の養分が多すぎることも原因のひとつに考えられるので、この場合にはろ過を強力なろ過装置へ買い換えることをオススメします。

水槽の水温が高い

原因
  • 水温が高く魚やバクテリアが活性化され酸素が多く消費されるため、バクテリアが死滅
解決方法
  • エアレーションで水槽内の酸素を共有する

夏場などで水槽内の水温が30℃近くなってくると油膜が発生することがあります。水温が高くなると水槽内のバクテリアが活性化され酸素が多く消費されてしまうので、それによってバクテリアが死滅してしまうため、油膜が発生します。

この場合の解決方法は、水槽内のエアレーションをしっかりとしてあげて酸素を供給しましょう。またエアレーションをしてあげることで水面に漂っていた油膜がかき混ぜられフィルターに吸い込まれてきれいになることがあります。

水温がどうしても上がってしまう場所に水槽がある場合は、水槽用のクーラーを使って水温を下げる工夫をしましょう。

水質調整剤を入れすぎた

水換えする際に使うカルキ抜き剤などの水質調整剤に生体の粘膜保護などの成分が含まれる種類があり、それを多く入れすぎた場合にも、油膜が発生する場合があります。

水質調整剤を入れすぎてしまった場合は、カルキ抜きを少なめに調整した水で水換えするといいでしょう。

一時的に油膜を取り除く方法

対策をしたとしても油膜がなくなるまで少し待たないといけません。見た目が気持ち悪かったり、魚にも水質にも悪影響なので早く取り除きたいところです。

そこで一時的に油膜を取り除く(減らす)方法を解説します。

水換えで減少させる

アクアリウムの基本ですが、水質が悪くなったり、コケが生えたり、油膜ができたりと水槽の調子が悪くなったらまずは水換えをしましょう。水換えをしてあげると新鮮できれいな水で循環されるので、油膜にも効果的です。

ただ一気にすべての水を換えてしまうのではなく、半分や1/3程度の水を換えましょう。

エアレーションなどで酸素を供給する

油膜は水面に発生するので、エアレーションや排水パイプからの水を水面にあてて、水流で水面を掻き混ぜると油膜が減少します。エアレーションを行うことにより、水槽内の酸素量が増えてバクテリアの繁殖にも効果的なため一石二鳥な方法です。

ティッシュで取り除く

水槽から油膜を取り除く方法にティッシュペーパーを使う方法もあります。ティッシュペーパーを1枚、水面に広げ、中央をつまみすぐに取り出します。これだけで水面に浮いていた油膜を取り除くことができます。

ティッシュは水でぐちゃぐちゃになりやすいので、素早くおこなうのがコツです。ティッシュではなくキッチンペーパーを使っても取り除くことができます。

ブラックモーリーを水槽に入れる

ブラックモーリーは、メキシコやコロンビアなどの中南米などに生息するグッピーやメダカの仲間です。このブラックモーリーはコケ類や油膜を食べてくれる魚として有名です。

このブラックモーリーを水槽に入れてあげることによって水面に浮かぶ油膜を食べてきれいにしてくれます。

ただ油膜やコケ対策としてブラックモーリーを導入する場合、小型の熱帯魚との混泳は注意が必要です。ブラックモーリーは中型の熱帯魚で、気性が温和な個体もいれば、気性が荒い個体などと個体差がかなり激しい熱帯魚なので、あまりに小さい熱帯魚との混泳は争いがおきてしまうため危険です。

また繁殖非常に容易な熱帯魚で一度に多くの稚魚を産み、たくさん増えることでも有名な魚です。多くのオス・メスを混合したブラックモーリーを水槽に入れてしまうとあっという間に繁殖しすぎて困ってしまうこともありますので、油膜対策のためだけであれば少量の生体をいれるようにしましょう。

水面をきれいにしてくれる「スキマー」を使う

取っても取っても油膜が減らない…対策しても発生してしまう…と油膜に慢性的に悩まされている方は、水面の油膜やゴミをきれいにしてくれる「スキマー」を使って対策してみてはいかがでしょうか。

こちらの水槽アイテムで人気のエーハイムさんのスキマーはきれいに油膜やゴミを取り除いてくれるので、水槽のメンテンスの手間が減ります。油膜に悩んでいる方はもちろんのこと、水槽をきれいに保つためにこれを期に水槽にセットしてもいいかもしれません。

油膜への対策まとめ

ここまで油膜を取り除く方法や解決方法について解説してきましたが、無事に油膜はなくなりましたでしょうか?だいたい水質の悪化が直接的な原因なので、水質を悪くする要因がないかを探してみましょう。

発生してしまった油膜は、水換えやエアレーションで緩和・改善ができるので、まずはこれを実行して油膜を減らし、発生の原因を解決していってください。

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