流木のかんたんなアク抜き方法を解説!黄ばみの対策法も!

流木は水槽に入れるだけで自然な風景を演出してくれる熱帯魚水槽のレイアウトに流木は欠かせないアイテムです。

しかし…買ってきたばかりの流木を入れたら水槽が黄ばんだ!水換えしても黄ばみがなかなか取れない!そんなことありませんか?

それは流木のアクが原因なんです。アク抜きがされていない流木を水槽に入れてしまうと水が黄ばんでしまったり、変な匂いを発したりするので、しっかりと対策することが重要です。

こちらの記事では、流木のアクに関する知識からアク抜きの正しい方法まで流木のアクについて徹底解説していきます。

目次

流木のアクとは?

そもそも流木のアクとはなんでしょうか。
これは水槽に流木を入れると水中に染み出してくる成分で、フミン酸・フルボ酸などの「腐植酸」と呼ばれる物質とタンニンのことをアクと呼んでいます。

魚やエビなどの生体がこのアクによって弱ったり、死んでしまうなど直接的な影響はありませんが、水を茶色や黄色に濁らせてしまうのでとても景観が悪くなってしまいます。また見た目だけではなく、木独特の匂いを発したり、水質を酸性に傾けてしまうこともあるので、あまりよいものではありません。

アクアリウムにとって景観はとても大切です。きれいで透明な水を保つためにも流木のアク抜き、アク対策はしっかりと行いましょう。

流木のアクにはよい面も?

景観を損なうため、嫌われることの多い流木のアクですが、アクは生体に直接悪影響を及ぼすものではなく、むしろ生体にとってメリットとなることもあります。

流木のアクの成分である、タンニンやフミン酸を含んで茶色く濁った水はブラックウォーターと呼ばれ、水質を弱酸性にする効果があるため、テトラなどのアマゾン川を生息地とする熱帯魚の飼育には適した環境に近づきやすくなります。

タンニンにはエロモナスなどの細菌類の増殖を抑える効果もあるため、病気予防の観点からあえて水をブラックウォーターにしてしまう方もいらっしゃいます。

ただ弱アルカリ性を好む魚の飼育には向きませんし、水草も光があたりにくく育ちにくくなるため成長しずらくなってしまいますので、よほどの理由がない限りアク抜きはした方がいいです。

流木をアク抜きする方法(おすすめ)

それでは実際にどうやってアクを抜いていくかを解説していきます。

STEP
流木を洗う

流木の表面をたわしやブラシなどでこすりながら洗いましょう。表面についている汚れやすぐに剥がれてしまう表皮を落とします。

STEP
水に浸ける

バケツなど流木が完全に浸るくらいの大きさのものに水を入れ、流木を浸します。このとき流木が浮いてくるので石などを乗せて流木が浮いてこないようにしてください。

アクがでて、黄ばんできたり、茶色く濁ってきたら水を取り替えてください。1週間くらいすると気にならない程度に黄ばみが収まってきて、流木も浮かなくなってくると思いますので、そのタイミングで取り出し水槽に入れてOKです。

水ではなくお湯を使うと時間は少し短縮されます。

また割り切って、黄ばむことを覚悟するならば1週間もつけておかず、洗った流木を数時間水につけ、数時間したら水槽に入れてしまい、STEP3の活性炭で除去してしまう方法もあります。しばらく水の色がかなり黄色くなることが我慢できるようであれば、一番かんたんな方法ですよ。

STEP
流木を水槽に入れたら、活性炭を入れる

完全にアクを抜くには1ヶ月などの長い期間水に浸しておく必要があります。そんなに待てないと思いますので、流木が浮かなくなるタイミングで水槽に入れてしまい、黄ばみがでたら水換えをしたり、アク抜き剤を入れてアクによる黄ばみを抑えるのが効果的です。

有名なアイテム「ブラックホール」はフィルター内に入れるだけで、流木の黄ばみを解消してくれます。ブラックホールを入れて、フィルターを回しておけばそのうち気にならない程度まで水の黄ばみは解消されるはずです。

アク抜きの他の方法

前述した以外にもアク抜きをする方法はいくつかあります。上記で説明した方法は簡易的なアク抜き+アイテムを活用したやり方なので、しっかりとアク抜きをしてから水槽に入れたい方やアイテムを利用したくない方はこちらの方法を試してみてください。

流木を煮沸してアク抜き

流木を煮出してアク抜きする方法もあります。

鍋に流木を入れて水を張り、火にかけて煮沸させていきましょう。水が茶色く濁ったり、水が減って流木が浸らなくなったりしたら水を交換しながら煮沸を続けましょう。

水に色が付かなくなったらアク抜きが完了です。流木の大きさにもよりますが、鍋に入るぐらいの流木ならば30分程度でアクが出なくなってきます。最大でも1時間程度の煮沸にとどめましょう。長時間煮沸してしまうと流木が脆くなり、表面が崩れてしまう恐れがあります。

アクが出なくなったら火をとめたら、冷めるまでしばらくそのまま放置しておきます。7〜8時間ほど放置して落ち着いたら洗いながして水槽に入れていきましょう。

流木の品種や種類によっては煮沸できないものもありますので、注意してください。

この方法は煮沸するため、細菌や虫などを死滅させることができて衛生的ではあるのですが、時間がかかることと、なかなか大きな流木を煮ることができる鍋を用意することが難しいため、どうしても徹底的にアク抜きしたい方以外には前述のかんたんな方法をおすすめします。

アク抜き剤や重曹を使う

流木を水に浸す際に一緒にアク抜き剤か重曹を入れるとアクが抜けやすくなります。

ただアク抜き剤や重曹を使ってアク抜きをするとそのまま流木を水槽に入れると水質をアルカリ性にしていまうので、数日~1週間程度、水に浸けて、流木内に入り込んだ薬剤を抜く薬抜きの工程が必要になります。

流木を使えるようになるまでこちらの方法も結構時間がかかってしまうので、あまりおすすめしません。

まとめ

流木のアクは特に生体に害があるものではありませんので、そこまで神経質になって除去する必要はありません。ただ、水が茶色く濁ったり、黄ばんだりしてしまうと景観を損ねてしまうので、最低限のアク抜きはしましょう。

水洗いした流木を数日間水に浸し、浮いてこないくらいの重さになったら水槽に入れます。水槽に入れたらブラックホールをフィルターに投入します。数日するとブラックホールの活性炭がきれいな水に戻してくれるので、このやり方が一番かんたんで早い方法なのでおすすめです。

流木をレイアウトに使用するときはこの方法を試してみてくださいね。

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