熱帯魚水槽の掃除方法やコケ対策を徹底解説!かんたんに掃除できるアイテムなどもご紹介

水槽で熱帯魚や水草を飼育するには、水質をきれいに保ち熱帯魚を長く飼育したり、きれいな景観を維持するためにも、定期的に水槽の掃除やメンテナンス、コケ対策をおこなう必要があります。
正しく水槽の掃除をおこないきれいなアクアリウムを楽しむためにも、日頃のメンテンスや掃除の方法について解説していきますので、こちらの記事を参考に水槽をきれいに保ちましょう。

目次

水槽の清掃やメンテンスはなぜ必要?

アクアリウムをきれいに保ったり、熱帯魚にとってよい環境を維持するためには、こまめな清掃やメンテンスは欠かせません。

熱帯魚は生き物ですから餌を食べればフンをします。このフンをそのまま放置していると水質が悪くなり、水が濁ったり異臭がしたりします。バクテリアのバランスも崩れ、魚が長く生きにくい環境へとどんどんなっていってしまいますので、清掃やメンテンスは必要になります。

フィルターも定期的に掃除をしないと吸い込んだり、濾過したりする能力が落ちてきてしまいますので、そうなると水質が悪化してしまいます。

また、清掃やメンテンスをおこなわずに水槽を放置しているとコケが生えてきてしまいます。コケはどうしても生えてきてしまうので、生えてきたらすぐに除去してしまえばいいのですが、さらに放置してしまうとあっというまに水槽全体がコケで覆われ緑色の世界になってしまいます。そこまでいくと掃除するのも大仕事になってしまいますので、そうなる前にこまめに掃除することをおすすめします。

水槽の掃除・メンテンスの方法

それでは水槽の掃除やメンテンスの仕方を詳しく解説していきます。

水換え

一般的な水槽では魚から排出されて分解されなかった有害物質が水槽内に溜まってしまい、水質が悪化し、水槽内の環境が悪くなってしまいます。そのままにしておくと魚が病気になったり、死んでしまったりするので、定期的に水槽の水換えをおこないましょう。

水換えの頻度

水換えは水槽の大きさや飼っている魚の数や種類などによっても異なりますが、一般的には1週間~2週間に1回、水槽内の3分の1程度を目安に換えるようにしてください。

上記はあくまでも目安なので、ちょっと水が濁ってきたり、油膜がはってきたり、コケが大量に発生してきたりした場合は、水質のバランスが悪くなっている証拠なので、水換えをしてあげてください。

一度に大量の水換えは注意が必要

一度に半分を超える量の水換えをする場合は、水質は良くなりますが、魚が水質の変化についていけずpHショックという症状を引き起こしてしまい、突然死してしまう可能性が高くなってしまいますので注意が必要です。

なるべく1/3の量の水換えですむような頻度で水換えをしましょう。

コケ取り&ガラス面の掃除

アクアリウムで一番対策や対応がめんどくさく、放置しているとあっという間に景観を損ねてしまい、アクアリウム自体のやる気を奪っていくのがコケの発生であると言い切っても過言ではないでしょう。

そのコケに対しての対策やコケを効率的に除去する方法、あわせてガラス面をきれいに保つ方法について解説していきます。

コケを掃除&取る方法

水槽の素材がガラスで、そのガラス面についてしまったコケを取り除くには、スクレイパーで掃除をする方法と、マグネット式クリーナーなどで掃除をする方法があります。

ガラス面は下記のような市販の専用スクレイパーを購入して使うとかんたんに取り除くことができます。使わなくなったクレジットカードなどでも代替えできますが、頻度高く使うものだと思いますので、購入することをおすすめします。
金属製のスクレイパーはガラスを傷つけたり、割ってしまう恐れがありますので、使用しない方がいいです。

またマグネット式のクリーナーもあります。ただこちらはこまめにガラス面を掃除したい方向けです。

コケを取り除くにはそれなりに強くこすり取る必要がありますが、このマグネット式ではなかなか力が伝わらないので、たくさん生えてしまったコケやしぶといコケは取り除くことが難しいです。

また横や上下にこすり取る動きをしたときに大きく水槽内が揺れ、水がこぼれてしまったり、マグネットが頻繁にはずれてセットし直さないといけないなど面倒なことも多いです。

このタイプは日々こまめにあまり手を汚さず磨いておきたい方におすすめの商品です。

コーナーは歯ブラシでこすり取る

ガラス水槽はガラスの板をシリコンで接着して作ってありますので、角の接着部分をスクレーパーなどでゴシゴシしてしまうと、シリコンが傷ついてしまい、そこから水が漏れたり、ガラスが割れやすくなってしまう可能性があります。
コーナーは歯ブラシを使って優しくこするようにして磨いてコケを取り除いてください。

アクリル水槽の場合のコケ掃除

アクリル水槽の場合はガラス水槽同様の掃除をしてしまうとアクリルに傷がついてしまいます。

アクリル水槽の場合は、スポンジで優しくこするようにして掃除してください。スポンジも硬いものやメラニンスポンジなどを使ってしまうと傷がついてしまいますので、そういったものは使わないようにしましょう。

かんたんに取れないコケがある場合は、樹脂製のスクレイパーを使うようにしましょう。先程紹介した下記の商品はアクリル水槽にも使えます。

そもそもコケが生える原因とは!?

そもそもコケが生える要因はなんでしょうか。コケが生えてくる原因はいくつかあります。

  • 水槽内にバクテリアが足りない
  • 水換えや掃除が足りていない
  • 直射日光が当たっている
  • 餌が多すぎて余り、水を汚している
  • 水草用の栄養が多すぎてコケの栄養になっている
  • 魚が多すぎて水が汚れている
  • 掃除アイテムにコケ胞子がついてしまっている

これらの原因に当てはまる環境であるとコケは生えやすいです。基本的には水槽内に栄養素が過剰に含まれてしまっているため、その余分な栄養素を消化しようとコケが生えてきます。

光をあてる時間を短くしたり、水換えをしっかりと定期的におこなったり、餌をあげすぎないように注意したりとコケが生えやすい環境にならないように工夫しましょう。

岩や流木についたコケ取り

岩や流木にもコケが生えてしまった場合には、一旦水槽から出し、熱湯をかけてコケを枯らしましょう。緑色のコケであれば赤茶色に変色して枯れてくれます。そのまま流水で洗って取り除くか、水槽内にヤマトヌマエビやオトシンクルスがいる場合はそのまま戻すときれいに食べてくれます。

そのまま入れるのが気になる場合は、歯ブラシでゴシゴシ磨くときれいに取れます。

頻繁に岩や流木にコケが発生してしまう場合は、ミナミヌマエビやヤマトヌマエビなどのエビやオトシンクルス、フライングフォックスなどの生体を投入して、増える前に食べてもらいましょう。

水草へついたコケ

水草についてしまった緑色のコケは道具を使って掃除することができないので、上記のコケを食べてくれる魚やエビに食べてきれいにしてもらいましょう

配管やホースの掃除

配管やホースにもコケが生えたり、フィルターに物理的なゴミが溜まり詰まってしまうことがあるので、こちらも見た目で汚れてきたりコケが生えてきたタイミングで掃除をするようにしましょう。

掃除の仕方としては、配管やホース用のブラシがありますので、そちらを使って掃除しましょう。リリーパイプなどの曲がっているパイプやホースもこれで洗えるので、こすりながら水洗いすればきれいになります。

フィルター(ろ過装置・濾過材)の掃除

フィルターも定期的に掃除をします。フィルターには物理的なゴミがたくさん絡まっていることがありますので、こちらもきれいにしてあげましょう。

テトラやジェックスの簡易的な外掛けタイプのフィルターを使っている場合は、全体的に水洗いをしてあげて、フィルターの中身を変えてあげましょう。

エーハイムなどの外部フィルターを使っている場合は、電源を切り配線を取り外し水がもれないように運んで、水場でモーターヘッドをあけてろ材コンテナ内を清掃しましょう。

ここからが注意です。外部フィルターの中身を真水で洗ってしまうとせっかく育ててきたバクテリアが死んでしまうので、飼育水で洗うようにしましょう。

スポンジやウールマットのような物理ろ材の場合は、飼育水でもみ洗いしても大丈夫なのでゴミが詰まっていることがないように洗いましょう。物理ろ材にもバクテリアは繁殖していますが、このろ材の役割は「ゴミを濾し取る」ことなので、目詰まりが起きないように飼育水でもみ洗いして通水性を確保することを優先しましょう。

スポンジやウールマットがヘタっていたり、ドロドロしていたり、汚れがひどかったりする場合は、新しいものと交換しましょう。

生物ろ材(多孔質ろ材、リング状ろ材、ボール状ろ材)の階層には、バクテリアが大量に繁殖していてこのバクテリアの働きにより有害物質を無害化したり、水質を浄化していますのでバクテリアが死滅するのを防ぎながら掃除をしましょう。

ゴシゴシこするとバクテリアが大量にろ材から離れてしまうため、念入りに洗うのはやめましょう。表面の汚れが落ちればいいので、まずは目視で大きめのゴミを取り除き、その後に飼育水を汲んだバケツにろ材を入れ、上下させる程度の掃除をおこないましょう。

底砂の掃除

底砂には魚のフンや食べ残した餌が埋もれていて見た目以上に汚れています。こちらも定期的に掃除してあげましょう。

このとき、一度に掃除する範囲は底砂全体の半分程度にしてあげてください。
底砂にもバクテリアが住み着いているので、きれいに掃除しすぎてしまうと、逆に水質の悪化を招いてしまうことがあるからです。

水抜きと同時に底砂のゴミも吸い取ってくれるアイテムがあるのでそういったものを使い、きれいにしてあげましょう。

死骸はすぐに取り除きましょう

魚の死骸からはタンパク質や脂質、その他有機物などが大量に発生してしまいます。これらは水質を汚染させる主要な原因の物質です。放置し続けるとどんどんと有害物が発生してしまい、他の生きている魚やエビなどにつつかれると拡散するスピードが早まってしまいます。

死骸を見つけたらすぐに取り除き、水質が悪くなることを防ぎましょう

水槽の清掃をかんたんにする方法は…

水槽で熱帯魚を飼育していったり、景観をきれいに保つには定期的な掃除やコケ対策・メンテナンスは不可欠です。

ただ水換えにしてもコケ取りにしてもなかなかめんどくさくて継続的におこなうことが難しいですよね。

水換えもしなくていい、コケも生えない。そんな水槽は作れるのでしょうか?答えはNOです…。
水換えの頻度を減らすことは水槽内のバクテリアの管理やろ過システムを高度なものを揃えることで可能になりますが、結構な費用が必要になります。そしてそんなこだわって作ったとしてもコケはしっかり生えます。

市販で売ってる「水換え不要」「コケが生えない」などを謳っている商品もありますが、それを使ってもきれいな透きとおった水をキープできるわけではありませんので、きれいなアクアリウムを維持し、熱帯魚をイキイキと飼育するためにはこまめな清掃やメンテナンスは必須になります。

少しでも大変さを減らすためにも、定期的な水換えと少しコケが生えたら取り除くこと、死んでしまった生体はすぐ取り除くことは最低限おこなっていきましょう。

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